FC2ブログ

OVT 日仏ワーキングホリデー事務局OVT 日仏ワーキングホリデー事務局

このサイトは、VT(フランスのワーキングホリデー)メーカー及びこの制度に興味を持っている方へ、いち早く現地からの情報を発信するために作られました。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

インタビュー: ブルゴーニュ地方で陶芸家の師匠とともに暮らす

八木 慶江さん

「共同生活で喜びや緊張感、苦しみなどを分かち合った」

2003年11月号・・・八木 慶江さん


Q.ワーホリに興味を持たれたのはなぜですか?
A.渡仏前、日本ではフランス語書籍専門書店でアルバイトをしつつ自宅にて陶芸の制作をし、グループ展、ギャラリーでのイベントに参加していました。日本での自分の制作活動のあり方に疑問を持ち始めていたときに、彼氏がVTのビザでフランスで農業研修をしていたことに刺激され、あらためてVTビザを考えてみました。年齢的にも最後のチャンスということもあり、数年前からとても尊敬するフランス人の ceramiste (陶芸家)のもとで1年間生活を共にしてみたいと強く思ったため、申し込んでみました。


Q.地方に滞在されていたようですが、フランスのどのあたりですか?
A.BourgogneのMorvan (モルヴァン)地方(ブルゴーニュの森林山地)にある師匠のお宅です。

Q.フランス人陶芸家の師匠との共同生活はいかがですか?
以前に2度、彼のもとで短期間の滞在をしたことがありますが、通常一人で暮らし、制作している彼にとって、私の今回の長期間の滞在、共同生活によって制作に支障がないか、また、お互いが有益に心地よく過ごせるか・・・?というのが渡仏前に不安に感じていたことでした。
しかし、 楽しいこと、辛いこと両方を含めて、共同生活をする上で生まれる様々な喜びや安らぎ、そして緊張感や苦しみの全てを、お互いに分かち合い、国籍の違いを大きく超えた部分で人としてお互いを分かり合えたような時間を過ごしました。

Q.共同生活で得たものは?
アーティストの生活を間近に観察して、社会の外に身を置くことによって生み出せる芸術や自己表現の瑞々しさと、現実の暮らし(財政的にも、精神的にも)を社会との関わりを維持しながらバランスよく行っていくことの難しさをとても強く感じまし た。
この1年はブルゴーニュの自然の中で四季を感じる日常生活を送ると共に、様々な場面で師匠の焼きものに対する基本的でそして精神的な、とても大切なことを学ばせていただいた時間でした。 ほかには、2ヶ月ほど、ある施設でボランティアで働く体験ができ、私にとってはとても貴重な時間となりました。

Q.日本を離れることで何か新しい発見はありましたか?
A.日本について知らないことがあまりにも多いことをあらためて知り、逆に日本に対して興味を持つ部分が増えた気がします。日本での都会での暮らしとフランスでの田舎での暮らしを比較することはできないけれど、フランスの人々の人生に対する意識や人間関係のあり方が、滞在中の自分自身を含めて、日本に比べるともう少し軽やかに感じているように思えました。(これはポジティブともネガティブともなりうる部分かもしれないけれど・・・。)

Q.ストレスはどうやって解消していましたか?
A.森の中をとにかく歩き、自然を観察することがストレス解消になっていたと思い ます。ロマネスク時代の教会や修道院のすばらしさに感動し、あらためて興味を持ち始めました。

Q.“陶芸”という目的を持ってVTビザで渡仏した感想は?
A.私は収入を得るための仕事やアルバイトを探すことを全くしなかったので、VTビザを有効活用したかは疑問がありますが、学生登録などせずに1年間の滞在許可を得られることは、語学研修以外の様々な体験・研修を長期で希望する際にとても便利な ビザだと思います。ただ、私のように田舎での暮らしではビザを提示する機会は全くありませんでした。

Q.VT滞在を振り返って、どんなことを感じますか。
A.本当にあっという間の1年で、常にその瞬間を過ごすことに精一杯だった気がします。
師匠との暮らしの中での様々な出来事や会話、そして様々な人との出会いによって、 今後の人生に対する意識に影響を受けたと思います。

Q.これからVTビザでフランスに来る人たちへのアドバイスをお願いします。
A.外国で暮らすことばかりが貴重な体験というわけではないけれど、様々な文化や感性を持った人との出会いやキモチの交換・交流は、あらためて自分を振り返って観察し、発展させることのできるチャンスになると思います。
何かひとつやりたいことを持って渡仏されると思いますが、それだけに執着することなく自分の興味や感性の幅を広げられる空間を心に残しておくと、日本では体験できないような新しい発見につながるかもしれないなあ、と思います。 語学に関しては、言葉よりも大切なものはいっぱいあると思いますが、やっぱり渡仏前にできるだけやっておくと、その分、体験できることや人々との交流がより多く深いものになるだろうと思います。

Q.八木さんからのお気に入りの地方・町のオススメは?
A.私の暮らしていたブルゴーニュ・モルバン地方は国の国立公園にも指定されている、自然が本当に美しい地方です。まだまだ野性味の残る森や湖に囲まれ、厳しい冬から春への移り変わりは、自然の持つエネルギーを肌で感じることのできる瞬間でし た。
Vezelay(ヴェズレー)というフランスの聖地のひとつでもある町から、スペインのサン・ジャック・コンポステラへ続く巡礼の道の一部分でもあり、その途中にある Autun(オータン)という街は古代ローマ時代の遺跡などが残る古都です。そこにある St.Lazare(サン・ラザール)大聖堂に、 Gislebertusという石工が12世紀に残した彫像があるのですが、ユーモアとナイーブさの交じり合ったなかに深い繊細さのあるもので、いつ見ても新鮮です。中でも有名な「イヴの誘惑(La tentation d'Eve)」(現在はすぐ近くの美術館にあります)は、イヴの物憂げなまなざしに魅かれて何度でも会いに行きたくなる作品です。

ブルゴーニュから離れたところでは、Rhone(ローヌ)県Hauterives(オートリーヴ)という村にある La Palais ideal du Fcteaur Cheval(シュヴァルの理想宮)はとても印象的な建造物でした!(日本語でのパンフレットがあったほどなので有名なのですね。) Chevalさんという郵便配達のおじさんが、配達途中の田舎道で拾い集めた石や貝殻をたった一人で一つ一つ積み重ね、40年近くかけて作り上げた夢の宮殿です。石を運ぶための木製の手押し車1つが最高の友人で、その宮殿の中にはいたるところに彼の独り言のような言葉が書き残されていて、そこには一人の農民の仕事や生き方、そして彼が成し遂げようとしていることへの誇りと彼の人生哲学が刻まれています。理想宮殿と名づけているだけに、様々な国の香りが交じり合ったような感じで、鳥や動物が微笑むとなりに巨人もいればアダムとイヴも存在する、繊細な中に平和があふれている空間でした。とても不思議で、でも強く心に響くものでした。なかなか便利な交通手段がなく、ヒッチハイクでなんとか到着できましたが、この地方へ行ったらぜひ訪れてみてほしいところです。

Q.今後の活動予定、帰国後の展望は?
A. 帰国後は制作、生活するための移住地探しなど、全て一から始めることになりますが、日々の暮らしを大切に、丁寧に自分のペースで制作していきたいです。


ありがとうございました。
ひとつの目的を持って進む人の、強さ、たくましさ、そして優しさを強く感じさせてくれる八木さん。
言葉の端々から陶芸への熱い思いが伝わってきます。
また、ひとつのことの集中しながらも、周囲の広大な自然や大切な遺跡、支えてくれる人々への暖かい思いを失わないバランスの良さも兼ね備えている人だと思いました。
大自然あふれるフランスの空気を思う存分吸収した八木さんの焼き物を拝見できる日がとても楽しみです。
スポンサーサイト

テーマ:ワーキングホリデー - ジャンル:海外情報

コメント

コメントの投稿


トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ovt.blog49.fc2.com/tb.php/28-dfbf2a8e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

台湾ワーホリ・留学サポート

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。